試合観戦;U17 ブンデスリーガ(南西地区):アイントラハト・フランクフルト 対 TSG 1899 ホッフェンハイム

U17 ブンデスリーガ(南西地区):第19節

アイントラハト・フランクフルト - TSG 1899 ホッフェンハイム の試合観戦をしてきました。

試合前の順位はコチラ

引用;順位表:FUSSBALL.DE
全14チーム。下位3チームは降格、リーグ優勝チームは他のU17ブンデスリーガ優勝チーム(または2位のチーム)とチャンピオンシップでドイツ1位を決定する。

 

今シーズンはここまで上位3チームが抜けています。この地区では、バイエルン・ミュンヘンTSG1899ホッフェンハイムは安定して毎年上位に位置し、1.FSVマインツ05も育成では定評があるクラブです。他のクラブはその年によってバラつきがあるように感じます。

結果;

アイントラハト・フランクフルト 3【0-0・3-0】0 TSG 1899 ホッフェンハイム 

前半は共にビックチャンスが数度ありましたが、GKの好セーブやシュートミスによって得点が生まれませんでした。

後半5分、裏へ抜け出したフランクフルトのFWがペナルティエリア内でボールをキープしようとしたところ、ホッフェンハイムのDFが後ろからタックルし、フランクフルトがPKを獲得、先制点をあげました。2点目は後半20分、右サイド中盤のコンビネーションからFWが裏へ抜け出し、最後は逆ウイングの選手が得点をあげました。3点目は後半34分、ホッフェンハイムGKのパスミスをフランクフルトのFWがカットし、そのまま得点しました。

 

考察;

終始、両チームとも好守にわたり強度の高い戦いを繰り広げていました。今回は【ゴールキック時のプレスと回避】について書いてみたいと思います。

下記の写真と図はホッフェンハイムのGK時の状況です。ホッフェンハイムはロングボールで回避するのではなく、ショートパス、ミドルパス、ドリブルでの回避がありました。フランクフルトは前からのプレスと戻りのプレスで図の〇のあたりでボールを奪う場面が目立ちました。

図)ドイツサッカー協会H.P. 【GRAFIKPROGRAMM FÜR TRAINER/INNEN】にて作成

 

フランクフルトのプレスは、個々の運動量と1対1の勝負チームとしての共通理解が重要ではなかと感じました。特に中盤の3名、両ウイング、FWの運動量と強度はかなり高い状態を終始維持していました。

ホッフェンハイムは技術的にしっかりしているなかで、数名個人でボールを運べる選手がいたので、そこでの1対1の勝負と判断がプレスを回避できるかどうかの鍵を分けたように思いました。

フランクフルトは〇の中で、よい状況(=数的優位、限定された状況)を作りだせたときは高い確率でボールを奪えていました。

ホッフェンハイムは〇の中での状況判断と個の技術と判断がプレスを回避できるかどうかを分けたように感じます。特にサイドバックの位置とプレー、トップ下の2名のサポートとプレーが鍵を握っていたように感じました。トップ下の2名がフランクフルトの選手の間でボールを受けれた場面や1対1を交わし、ボールを運べた場面のあとはそのままビックチャンスに繋がることが多々ありました。

 

下の写真はフランクフルトのゴールキック時のそれぞれのチームの配置です。この後、フランクフルト側のトップ下2名はセンターサークル付近まで高い位置をとります。

ホッフェンハイムも高い位置からプレッシャーをかけていました。フランクフルトのFWはパワーとスピードがある選手でしたので、ロングボールで回避する場面もありました。

 

この年代とレベルではすべての要素が重要となります。個人の技術、戦術理解と判断、フィットネス、さらにパートナー、グループ、チーム、試合状況の理解とプレー。今回の状況と考察から個人的な意見では、ボールを運べる選手(中盤とDFライン)・ボールをキープできる選手(FWやウイング)がいるかどうかが大きなカギを握るように感じました。

私の中では、

ボールを運べる選手=中田英寿選手のドリブルのイメージ

ボールをキープできる選手=大迫勇也選手のイメージ

です。