ドイツでは大人から子供までリーグ戦を中心に毎週末、多くの試合が行われています。大人と同じサイズの11人制に至るまでに、ここドイツでは9人制、7人制から5人制とその年代やレベルによって人数やコートの大きさが分かれています。
そこで今回は子供たちの公式戦について書いていきたいと思います。
まずカテゴリーはU19が成人のひとつ前のカテゴリーになり、以下2年ごとにU17、U15 … と分かれています。以前にカテゴリー分けと年齢のときに書いたようにU19をA-Jugend、U17をB-Jugend、以下U15:C、U13:D、U11:E、U9:F、U7:G(Bambini:バンビー二)と分かれています。
それそれの公式戦は以下のようになっています。
F-Jugend以下:U9以下 :7人制~5人制 :20分×2 計40分
E-Jugend :U11 :7人制 :25分×2 計50分
ここで日本と大きく違うのは審判がいないこと。オフサイドがないこと。ファールスロー、バックパスもOKです。
フェアプレーゲームといい、試合前に公式戦の概要を簡単に説明、開始の合図と終わりの合図を指導者が行うだけで、あとは子供たちでジャッジをします。
日本では子供たちが「マイボール!!」と言い、審判や大人を見ることが多いと感じます。ドイツでは「私たちのボール!!」と言いますが、基本的に相手に対して主張したり、意見を言っているように感じます。もちろん中には双方が言い張る場合もありますが、他の子供たちが意見を言ったして解決することが多かったです。それでもプレーに移らない場合は指導者が助言し、プレーが再開されます。
D-Jugend:U13 からは9人制へ移行します。
9人制 : 30分×2 計60分 :少年用ゴール
ここからオフサイド、ファールスロー、バックパスが取られ、審判が1名付き試合が行われます。
C-Jugend:U15 から成人と同じコートになり、試合時間は以下のようになります。ゴール、ボールともに成人と同じサイズで行われます。
C-Jugend:U15 :35分×2 計70分
B-Jugend:U17 :40分×2 計80分
A-Jugend:U19 :45分×2 計90分
過去の試合経験から
全てが良いイメージで行われているわけではなく、E-Jugend:U11の試合時にバックパスがOKなので、毎回のようにゴールキーパーまで戻し、ロングボールで前線の大きい選手にボールを送るという試合運びをしてくるチームと対戦したこともあります。
私は肯定的ではありませんが、対戦相手としてはこれもサッカーのひとつなので、良い経験のひとつになったと思います。守備への切り替え、ロングボールの対応、カバーリングのポジション、大きい相手に対しての対応など様々学ぶ部分もあります。トップレベルでも結局最後にロングボールからスピードで得点し、試合が決まることもあるので、これもサッカーの一部です
その他
年代によって、それぞれコートや時間などが決まっていますが、中には上のカテゴリーへ登録することもありますし、公式戦には登録せずに年間通じて練習試合のみ行っているチームもあります。
理由としては、子供たちの移動距離などを考え、大きな地域では公式戦(リーグ戦)が組まれていません。よって、ブンデスリーガのクラブなどで近くに強いクラブがない場合は、毎回のように “10-0” のような結果になってしまうことが考えられます。双方にとってよい経験にはないらないので、公式戦には登録せずに他のブンデスリーガのクラブや年上のチーム、海外のクラブなどと練習試合を組み経験を積んでいきます。