ドイツと日本の指導者ライセンスについて比べてみました!! ~B級ライセンス編~

今回は指導者B級ライセンスについて比べてみたいと思います。

しかし、私は日本サッカー協会のB級指導者講習は受講しておらず、ライセンスも持っていないので、前回同様に概要を比べドイツサッカー協会のB級指導者ライセンス講習について書ける範囲で伝えていきたいと思います。

まずは概要について

日本サッカー協会

受講資格 : 22歳以上C級コーチライセンスを有すること

受講料金 : 108,000円(宿泊費は含まれず:1日10,000円前後)

※下記5泊6日を2回宿泊した場合:約208,000円

受講期間 : 6日×前期・後期 計12日 +共通科目

【前期:専門科目】6日間—実技(21時間)、講義(13時間)、筆記試験など
【後期:専門科目】6日間—実技(23.5時間)、講義(5.5時間)、口頭試験、筆記試験
【共通科目】トレーニング科学、医学、スポーツの社会科学、心理学など
・講義は全てEラーニングで行う

※日本サッカー協会;ホームページより

 

ドイツサッカー協会

受講年齢 : 16歳以上

受講料金 : 1,150ユーロ(約149,500円 ※1ユーロ:130円計算)

※宿泊料込

受講期間 : 4泊5日を3回、2泊3日を1回(試験) : 計18日

※Fussball-VerbBand Mittelrhein;ホームページ、私が受講した内容より

日本とドイツのB級指導者ライセンスの違い(概要)

C級同様にまずは年齢が異なります。22歳以上からしか受講できない日本に対して、16歳から受講が可能です。受講料金については、私が宿泊込みで申し込んだため、日本の方も宿泊込みでも計算しました。内容については実際に日本の講習を受けていないので、コメントは控えます。

 

ドイツサッカー協会B級ライセンス講習会について

私がドイツサッカー協会B級ライセンス講習を受講したのは2017年の2月から5月にかけてになります。2016年の秋くらいに友人より、「そろそろ2017年のB級講習の申し込みが始まるよ。」と聞き、その日にホームページをチェック、申し込みが開始されていて、空きがあったので、すぐに申し込みました。数日後に見た時には、全て埋まっていたので、その友人に感謝です。

※ドイツサッカー協会B級ライセンス講習:基礎課程参加時の写真

 

参加者は20名強で、参加者はお父さんコーチから本格的に指導している人(本職ではないが上のライセンス受講、上のリーグでの指導を目指している)、さらにトルコトップリーグの元選手、2006年のドイツW杯に出場したトーゴ代表元選手などバラエティに富んだ面白いメンバーでした。10代の子も4名ほどいて、4名ともしっかりした子達でした。

内容はC級とガラリと変わり、サッカーの実践での内容が主になります(C級時は主にサッカーとはという大枠のイメージでした。)。ドイツサッカーの現状やドイツサッカーが目指すところ、ウォーミングアップや機能解剖、コミュニケーション、様々なテーマに対する指導の内容(講義)から指導の仕方(実技)、サッカーについて多くを学びました。

 

初回の【Grundlehrgang】基本過程は主に受け身で、講師の方が概要から実践まで手本を見せてくれて、それに対して、いろいろとディスカッションをしていく流れで、

2回目の【Aufbaulehrgang】積み重ね過程では、グループワークが多かったです。各テーマに対して、グループで発表、それに対してディスカッションや講師の方のアドバイスなどを受けました。グランドでの実技のテーマから、ビデオ分析その他いくつかのテーマが設けられていました。

3回目の【Profilehrgang】専門課程でも前回同様に主にグループワークの時間が多くを占めました。ここから子供に対しての指導と大人に対しての指導が分かれ、私は子供に対しての指導を選択しました。ここでのテーマは年代ごと、もしくは個人戦術からグループ戦術、チーム戦術ごとにどのような指導をしていくかということで、グループワークを行いました。

試験について

4回目の【Prüfunglehrgang】は試験で、筆記試験口頭試験実技試験(自分でプレーする)、指導実践のプレゼン指導実践などの試験を行いました。さらに審判(ルール)の口答、筆記試験もありました。ラッキーなことに私たちが行ったときは、1FC.ケルンバイヤー04レバークーゼンのアカデミーの子たちに対しての指導で、私は1FC.ケルンのU14の選手に対しての指導実践でした。内容は【3トップに対する4バックの守備】というテーマで指導実践を行いました。

 

まとめ

ただただ楽しい期間でした。ドイツに来た目的のひとつでもありますし、各指導者モチベーションもあり、キャラもあり、大いに盛り上がりました。

あとは健康的な時間を過ごすことができました。朝起きて、おいしい朝食、講義をして、実技で身体を動かして、おいしい昼食、休憩後に講義して、実技をして、講義をして、おいしい夕食、たまに夜にサッカーを観ながら乾杯(毎日飲んでる人もいました。)。全てがサッカーを中心に同じ目的のなかでの時間でした。私が受講したのは Sportschule Hennef (シュポルトシューレ・ヘネフ)という場所です。

試験では合格はしましたが、次に繋がる点数を取ることが出来なかったので、再度試験を受け、次(Elite-Jugend:エリート・ユース)の受講資格をもらえるように良い点数を目指します。

2017年前期で62名(子供対象の指導、大人対象の指導合わせて)が合格しました。※写真は試験日(子供対象指導者)の写真です。