ドイツサッカーアマチュアリーグは既に20/21シーズンに向けて動いています。未だコロナの影響で、20/21シーズンがいつから始まるかは発表されていませんが、クラブ単位では各チームの指導者が決まり、選手構成の段階に入っているところが多いです。私も新しい同僚と20/21シーズンに向けて動いています。
現在は来シーズンのU13(現U12)のトレーニングと選手選考を行っています。通常でしたら、チームの練習にその都度数名の練習参加を迎え、一緒にトレーニングをする中で、チーム側、選手側がそれぞれ適しているかを判断しますが、今シーズンはコロナの影響で、トレーニングの人数や内容が制限されているため、移籍したい選手のみでトレーニングを行いました。
評価方法
今回、私たちは現U12の選手に行った同じ内容のトレーニングを移籍したい選手たちにも行い、その中で評価を行いました。評価方法としては、【◯獲得したい・✖️厳しい、△もう一度見たい】の3段階で、ユースダイレクターと同僚と私の3名で基本的には多数決で決定します。意見が割れた場合は【もう一度見たい】という評価で、来週の既存のチームに練習参加をしてもらい、その中で評価します。
本来でしたら紅白戦などで選手たちのプレーを見たいところですが、今回は基本的に技術練習の中での評価となりました。ドリブル、パス、シュートのドリル練習を中心に行いました。
何を見ているか?
選手の評価というものは難しいところがあります。しかし、評価の基準がなければ選手にも失礼ですし、今後の自分判断もブレてしまいます。私の今の評価基準は、【特徴・集中力(夢中)・ボール扱い(ドリブル・コントロール・パス)】を基準に考えています。
以前、アイントラハト・フランクフルトの育成年代のスカウト(U12以下)と選手獲得について話したことがあります。彼が見ていたところは【スピード】でした。スピードといっても単純に速く走れることのみではなく、判断のスピード、ボール扱いのスピード、アジリティ能力としてのスピードなどです。
この評価は指導者やクラブが今後選手に何を与えることが出来るかによっても変わってくると思います。良く聞く話では「GKは大きい選手と獲得する。なぜなら選手の身長を伸ばすことは難しいから。セービング、ポジショニング、メンタリティなどは後からでも伝えることが出来る。」といった内容と同様で、フィールドプレーヤー、もしくはU13以下の選手であれば、今後たくさん走ることも出来るようになるし、ユース年代では身体も強くすることが出来ます。
最後に
今回思ったことはの一つに決断の早さがあります。事前に『私たちのクラブでシーズンを戦いたい選手』ということで練習参加を募集し、最初に選手や保護者に「もしOKが出たら、ココでサッカーをしたいですか?」という質問をしましたが、今回OKと判断された選手はその場で移籍の手続きへと移りました。
来週中には来季を一緒に戦う選手たちが決まる予定です。良いシーズンを送れるように日々良い準備をして楽しんでいきたいと思います。